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議会ウォッチ 2026-03-02

2036年、被災地仙台から世界へ ──(仮称)BOSAI未来の東北博覧会を提案

#防災#まちづくり
3行でわかる要点
  • 大阪・関西万博の恩恵は東北に届いたのか。1987年「未来の東北博覧会」の記憶をたどり、震災25年の2036年に仙台発の博覧会をと市長に問いました。

竹中の質問

2025年の大阪・関西万博には、郡市長も足を運ばれたと伺いました。私も現地へ参りました。本当に素晴らしい万博だったと思います。ただ、各種の調査結果を見ますと、東北地方からの来場者は残念ながら少なく、2005年の愛知万博(愛・地球博)と同様に、地理的な距離があり、多くの市民がその恩恵を直接受けるには至らなかったのが現実ではなかったかと思います。「万博はすばらしいが、東北からは遠い」というのが私の実感でした。

会場を歩きながら、小学生の頃の記憶が突然よみがえってきました。1987年(昭和62年)、この仙台の地で「'87未来の東北博覧会」が開かれていたのです。「東北新時代の夜明け」をテーマに、当時の最新技術であったロボットなどを展示し、会場は大変なにぎわいだったと記憶しています。私は今の今まで万博だと思っておりましたが、正しくは地方博覧会でした。その10年後には「'97国際ゆめ交流博覧会」も開かれています。この2つの博覧会は、当時の仙台市にどのようなにぎわいをもたらしたのか、収支の実績と評価をお聞かせください。

1987年の未来の東北博覧会は、まさに大河ドラマ「独眼竜政宗」ブームと相まって、目標200万人に対し約300万人もの方が訪れ、約13億円の黒字という歴史的な大成功だったと言われています。

ところが、10年後の1997年に開かれた国際ゆめ交流博覧会の評価は厳しいものでした。目標100万人に対し106万人が訪れ一定の成果はあったものの、当時の議事録をひもとくと、最終的な赤字は7億2000万円。仙台市も主催者でありながら企画運営を特定の団体や外部業者に依存し切っており「名義貸しに等しい」と議会から厳しく追及され、丼勘定の運営も発覚し、本市は2億600万円もの血税を赤字の穴埋めに投入する事態となりました。当時の藤井市長は「誠に心痛む」と陳謝しています。これをもって、仙台の行政や経済界では、地方博覧会を開催しようと口にする人はこの30年間、二度と現れなくなりました。

しかし、だからといって、仙台市が持つ未来のビジョンを世界に示していく大きな発信の場を持つことまで諦めてしまってよいのかといえば、そうではないと思うのです。仙台防災枠組のゴールである2030年が迫っています。仙台のプラットフォームには多くの企業が集い、防災ソリューションの社会実装も進んできました。本市が築き上げたBOSAI-TECHの成果、ナノテラスで生まれたテクノロジー、リサーチコンプレックスを中心に生まれた注目すべきスタートアップ事業などを世界に示し、次の時代へつなげていくためには、単なる会議や報告書だけではなく、市民や世界中の人々を巻き込んだ、まったく新しい発信の場が必要ではないでしょうか。

東日本大震災から25年の節目となる2036年に、BOSAI-TECHや未来の防災技術を一堂に集めた(仮称)BOSAI未来の東北博覧会を開催してはいかがでしょうか。例えば、あまりお金をかけず、デジタル技術を駆使して、仙台のまち全体、あるいは東北の被災地全体をパビリオンに見立てる方法もあると思います。AIやドローンを活用した最新の防災技術を市民が直接体験でき、世界中から防災ビジネスの投資が集まる。大阪万博の「いのち輝く未来社会」のバトンを受け取り、2036年に被災地仙台から「命を守る未来社会」を世界へ提示する。そのような事業はいかがでしょうか。まずは庁内で、新しい形での博覧会開催の可能性を探る検討会を立ち上げていただけないでしょうか。

震災を乗り越え、こどもたちが未来の安全な暮らしにわくわくできるような仙台をつくるため、未来の博覧会について市長のご所見を伺います。

市の答弁

東北連携推進室東北連携推進担当課長

未来の東北博覧会は、1987年7月から9月にかけ73日間、仙台港を会場に開催され、約297万人の来場があり、収入は約58億円、支出は約45億円となっている。国際ゆめ交流博覧会は、1997年7月から9月にかけ、同じく73日間、夢メッセみやぎを会場に開催され、約106万人の来場があり、主催者による追加負担前で収入は約34億円、支出は約41億円となっている。いずれも県内外から多くの来場者があったが、ゆめ博については有料入場者数や企業参加が想定を下回ったことなどから、収入が伸び悩んだものと把握している。

郡市長

本市がこれまで様々な事業により紡ぎ出している防災に関する知見はもとより、整備を進めている複合施設において展開する災害文化は、世界各都市の強靱化に役立つのみならず、希望ある未来を築き、こどもたちが安心して生きていく上で欠かせないものになると考えている。

本市の都市個性が大きく花開く2036年は、国内外から多くの人を呼び込める格好の機会である。今後、その発信の在り方を探ってまいりたい。

この記事は、仙台市議会の議事録をもとに要点をまとめたものです。実際の発言全文は議会ウォッチでご確認ください。

一次情報:2026-03-02 令和8年度 予算等審査特別委員会(第6日目)

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