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地方行政トレンド

他都市はこうしている ・ 週次CIOレポートより・全7本

地方行政トレンド 2026年 第39週 最新

何が起きているか

抜粋(3行要約は準備中)
  • •岡山市は2026年3月19日に「岡山市カスタマーハラスメント防止条例」を公布し、4月1日に施行した。政令指定都市で初めてのカスハラ防止条例である。今週、制定の経緯を紹介する記事がCIOログに再び上がった(W37・W38か…
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何が起きているか

岡山市は2026年3月19日に「岡山市カスタマーハラスメント防止条例」を公布し、4月1日に施行した。政令指定都市で初めてのカスハラ防止条例である。今週、制定の経緯を紹介する記事がCIOログに再び上がった(W37・W38から3週連続で登場)。

注目すべきは次の2点。

  1. 議員提案条例であること。 市の逐条解説によると、2026年2月の岡山市議会2月定例会に「乙第1号議案」として議員側から提出され、提案者を代表して議員が提案理由を説明している。パブリックコメントも市議会のページで募集された(2025年11月27日〜12月26日)。
  2. 国の法改正と連動する設計になっていること。 2025年6月に改正労働施策総合推進法が成立し、2026年10月1日から、労働者を1人でも雇うすべての事業主にカスハラ防止措置が義務化される。岡山市の条例は、この施行日に合わせて「事業者の責務」を努力義務から義務へ自動的に切り替える附則を最初から組み込んでいる。

条例の中身(一次情報の要点)

項目内容
定義(第2条)顧客等から就業者への言動で、暴行・脅迫などの違法行為、または社会通念上許容される範囲を超えたものにより、就業者の人格・尊厳・就業環境が害されるもの
例示(第2条2項)妥当性を欠く要求、業務と無関係な要求、身体的攻撃、SNSでの誹謗中傷・無断撮影、威圧的言動、長時間の拘束、差別的言動、土下座の要求など12類型を列挙
就業者の範囲従業員だけでなく、フリーランス・ボランティア・実習生、公的機関の職員、議員、町内会・PTA・子ども会・スポーツ少年団の活動に従事する人まで含む(逐条解説)
禁止(第4条)「何人も、あらゆる場において、カスタマーハラスメントを行ってはならない」
配慮規定(第5条)障害者への合理的配慮、認知症の人への配慮に留意することを明記
事業者の責務(第8条)相談体制の整備、被害を受けた就業者の安全確保、相談したことを理由とする不利益取扱いの禁止 など
市の施策(第10条)情報提供、啓発・教育、相談・助言
撲滅月間(第13条)毎年12月を「カスタマーハラスメント撲滅月間」とする
罰則なし。附則で「施行状況や法令整備を見て、必要なら罰則を設けることを検討する」と規定
法改正との連動(附則3項)改正法の施行日に、事業者の措置を「努めなければならない」から「講じなければならない」へ改める

出典:岡山市カスタマーハラスメント防止条例について(岡山市)/条例本文(PDF)/逐条解説(PDF)/パブリックコメント募集(岡山市議会)

仙台市の現状

仙台市は「仙台市職員カスタマーハラスメント対策基本方針」を策定し、市のサイトで公開している。定義と該当行為の例(長時間の拘束、「税金泥棒」などの侮辱、不当・過剰な要求など)を示し、職員を守る姿勢を明確にしている。

ただしこれは市役所の職員を対象とした方針であり、市内の民間事業者・就業者全体を対象にした条例ではない。市の公式サイトで確認できた範囲では、仙台市・宮城県ともに、民間まで含めたカスハラ防止条例は見当たらなかった(網羅的な確認ではない)。

出典:カスタマーハラスメント対策(仙台市)

冷静に見るべき点

  • 岡山市の条例は理念条例に近い。罰則はなく、実効性は啓発・相談体制・撲滅月間の運用次第である。施行から半年で、相談件数などの効果を示すデータはまだ公表されていない。
  • 一方で、10月1日からは国の法律で事業主の措置が義務になる。条例がなくても事業主の義務は発生するため、自治体独自の条例に何を上乗せするかが問われる。岡山市の上乗せ部分は「フリーランス・ボランティア・町内会活動まで守る範囲の広さ」「市の相談・啓発の責務」「撲滅月間」と整理できる。
  • 「顧客等の権利を不当に侵害しない」「障害者・認知症の人への配慮」を条文に書き込んでいる点は、正当な苦情や市民相談まで萎縮させないための工夫として参考になる。市民相談を受ける議員の立場からも重要な論点である。

仙台市への示唆・議会質問の方向性

  1. 10月1日の法施行に向けた、市内中小企業への支援策はあるか。 労働者1人の事業主も対象で、経過措置はない。相談窓口・ひな形(対応マニュアル・掲示物)の提供・セミナーなど、本市としての支援の有無を確認したい。
  2. 職員向けの基本方針にとどまらず、市民・事業者全体を対象とした条例を検討する考えはあるか。 岡山市のように、町内会・PTA・ボランティアなど地域活動の担い手まで守る範囲の設定は、担い手不足に悩む町内会の現場にも関わる。
  3. カスハラ対策と、正当な市民の声を萎縮させないことの両立をどう図るか。 本市の基本方針は「意見や要望は誠実に受け止める」と明記しているが、窓口での運用にあたって、障害のある方や認知症の方への合理的配慮をどう組み込んでいるかを確認したい。

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地方行政トレンド 2026年 第38週

何が起きているか

抜粋(3行要約は準備中)
  • •今週、自治体向け生成AIをめぐる3つの異なるアプローチが立て続けに動いた。
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何が起きているか

今週、自治体向け生成AIをめぐる3つの異なるアプローチが立て続けに動いた。

#主体サービス名アプローチ発表日
①ソフトバンク×WiseVine経営管理システム「Build & Scrap」クラウド型・段階的(まず経営管理→将来AI)9/15
②FIXER「Sovereign GaiXer」(草加市導入)オンプレミス型・即時運用・個人情報対応8/28(今週に複数媒体で再報道)
③デジタル庁「源内」自治体版Ver2.0政府標準・無料OSS・全国横断継続展開中(930自治体・職員17,500人が利用)
④シフトプラス×都城市「自治体AI zevo」+LGTalk/eRexLGWAN対応・追加料金なし8/17

同じ「自治体の人手不足対応」という課題に対し、「クラウドで安く早く」「オンプレミスで安全確実に」「政府が無料で全国標準を作る」という3つの解き方が同時並行で進んでいるのが、今週の構図である。

①ソフトバンク×WiseVine「Build & Scrap」

2026年9月15日、ソフトバンクとWiseVine(松山市発のスタートアップ)が戦略的提携を発表。2027年度末までに公示された最大100自治体を対象に、経営管理システム「Build & Scrap」の利用料を利用開始から5年間無償で提供する。ソフトバンクはこれまでに187自治体と連携協定を締結済み。

ポイントは、いきなりAIを売り込むのではなく、まず経営管理(予算・事業の見える化)という土台を無償で入れ、そこに溜まったデータと運用経験を基盤に、2030年をめどに「行政特化型AI」を構築するという段階設計であること。AIから入らず、業務データの整備から入る点が、性急なAI導入への慎重論にも配慮した設計に見える。

出典:WiseVineとソフトバンク、自治体職員の担い手不足の課題解決に向けた戦略的提携に合意(ソフトバンクニュース)

②FIXER「Sovereign GaiXer」草加市導入

埼玉県草加市は、情報漏えい防止のため生成AIへの個人情報・機密情報の入力を禁止してきたが、これが「機密データを扱う重要業務でAIを使えない」というジレンマを生んでいた。FIXERの「Sovereign GaiXer」は、庁舎内に閉じたオンプレミス環境(最大1000TOPSの処理性能)で動作するパッケージ製品で、買い切り・利用量による追加課金なしという価格モデル。導入により、個人情報を含む会議録作成、機密データを基にした計画策定、内部規程の素案作成が可能になった。全国自治体で初の採用とされる。

出典:全国自治体初、オンプレミス型生成AI「Sovereign GaiXer」を埼玉県草加市が導入(FIXER)

③デジタル庁「源内」自治体版Ver2.0

デジタル庁が無償OSS公開した「源内」を基盤に、公文書作成・議会答弁作成・補助金調査・ケアプラン適正性審査・地域未来交付金の申請書作成など、行政実務に特化した35個のアプリに統合されている。現在930自治体・職員17,500人・法人会員104社が利用中(数値の出典元・検証方法は記事に明記なし)。国が無料で全国標準を用意する形。

④シフトプラス「自治体AI zevo」+LGTalk/eRex

宮崎県都城市と共同開発する「自治体AI zevo」に、セキュリティを担保したチャットツール「LGTalk」・音声認識ツール「eRex」を追加料金なしで統合。LGWAN(自治体専用ネットワーク)環境での安全な生成AI活用を掲げる。対象自治体の条件・財源構造は記事に明記されていない。

冷静に見るべき点

  • ①は「将来的に行政特化型AIを構築する」という構想段階であり、AI自体の実装はまだ先。②③④は既に稼働しているが、③の利用者数(930自治体・17,500人)は出典・検証方法が記事に明記されていないため、そのまま議会答弁の数字として使うのはリスクがある。
  • ②のオンプレミス型は初期費用(買い切り)が発生する一方、①③④は「無料・無償」を前面に出している。「無料に見えるものの財源構造」を精査する視点が議員には必要(③は税金=デジタル庁予算、①はソフトバンクの投資、④は不明)。

仙台市への示唆・議会質問の方向性

  1. 本市はどのレイヤーのAI活用を選んでいるか。 前回(W37)扱った横須賀市型の「文書要約・作成支援」は、ソフトバンク・WiseVine型の「経営管理システムの見える化」に近い段階なのか、それとも既に「源内」のような政府標準OSSを活用しているのか、現在地を確認したい。
  2. 個人情報を扱う業務へのAI活用は、本市はどう線引きしているか。 草加市のように「個人情報は入力禁止」という制約がある場合、オンプレミス型の導入を検討したことはあるか。逆に、それだけの投資をせずとも「源内」の無料アプリで代替できる業務がないか、棚卸しの必要性を問う。
  3. 「無料・無償」をうたうAI導入の財源構造を、契約前に議会が確認できる仕組みはあるか。 民間企業の無償提供期間終了後(例:5年後)の費用負担や、ベンダーロックインのリスクについて、本市の調達方針を確認したい。

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地方行政トレンド 2026年 第37週

何が起きているか

抜粋(3行要約は準備中)
  • •静岡県藤枝市とソフトバンクが、総務省の「公共分野における信頼できるAIを用いた開発実証事業」に採択され、国産生成AI「Sarashina」(SB Intuitions開発)を使った窓口業務のナレッジ検索システムを実証して…
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何が起きているか

静岡県藤枝市とソフトバンクが、総務省の「公共分野における信頼できるAIを用いた開発実証事業」に採択され、国産生成AI「Sarashina」(SB Intuitions開発)を使った窓口業務のナレッジ検索システムを実証している。2026年6月から実証を開始し、9月10日にソフトバンクが公式ニュースリリースで詳細を公表した。

プロジェクト体制

役割主体
全体統括事業者野村総合研究所(NRI)
サービス開発事業者ソフトバンク
実証フィールド(ユーザ機関)藤枝市
公共AIナレッジ研究会として連携グラビス・アーキテクツ

対象部署:市民課/地域包括ケア推進課/福祉政策課の3課。いずれも「多くの法令に基づいて判断する必要があり、さまざまな問い合わせが寄せられる」業務を扱う。

何が新しいか — 単なる文書要約AIとの違い

これまでの自治体の生成AI活用は「文書作成や要約にとどまるケースが多く、窓口対応など実際の行政業務まで浸透しているケースはまだ多くない」(記事内の課題認識)。藤枝市の実証は、その一歩先——「法令や通知などの根拠に基づいて判断し、その内容を説明する責任」を職員が果たす場面そのものにAIを使わせようとしている点が新しい。

技術面では2つの特徴がある。

  1. 国産AI「Sarashina」であること:日本語特有の表現・地域性・日本の文化や慣習を踏まえた文脈理解に期待している(外資系LLMとの差別化ポイントとして明記)。
  2. ソブリン性を備えたクラウド基盤「Cloud PF Type A」:データの保存・処理を日本国内で完結させることで、「行政情報を安心して扱える環境」を実現している。

期待される効果 — 「代替」ではなく「アシスト」という設計思想

  • 経験の浅い職員でも、生成AIが法的根拠やマニュアルを示してアシストし、ベテラン職員への負荷集中を防ぐ
  • 職員が変わっても質の高いサービスを安定して提供できる環境をつくる
  • 「法令や制度を調べる時間をできるだけ短縮して、その分、市民の皆さんと向き合う時間を増やしたい」という狙いが明記されている

重要なのは、AIが最終判断を下すのではなく、判断の根拠(法令・通知)を示すところまでを担い、最終的な判断・説明責任は職員が持つという役割分担が明確にされている点である。「AI任せの行政判断」という懸念に対する一つの設計上の答えになっている。

冷静に見るべき点

  • 実証はまだ進行中であり、9月10日時点の記事では削減時間・利用率などの定量的な検証結果はまだ示されていない(前週W36で扱った横須賀市の「削減見込22,700時間→実績22,800時間」のような実績数値は、藤枝市はこれから出てくる段階)。
  • 総務省の実証事業という性格上、藤枝市固有の取り組みというより、全国複数の自治体で並行的に行われている実証の一つという位置づけである。

仙台市への示唆・議会質問の方向性

  1. 「AIが根拠を示し、職員が判断する」という役割分担モデルは、AI活用に慎重な立場の議員・市民にも説明しやすい設計である。 本市の生成AI活用(例:横須賀市型の文書要約・作成支援)は、藤枝市のように「法令判断を要する窓口業務」まで踏み込んだ実証を行っているか、行う予定はあるか。
  1. 「国産AI」「ソブリン性クラウド」という選定基準は、外資クラウド・海外LLM依存への懸念に応える設計である。 本市が今後、窓口業務でAIを本格導入する際、データの国内保管・処理という要件をどう位置づけるか、現時点の方針を伺いたい。
  1. 対象部署(市民課・地域包括ケア推進課・福祉政策課)は、いずれも「制度は複雑だが申請しないと支援が受けられない」性質の業務である。 前回(本リサーチ9/12付AIトレンド)で扱った「AIエージェントによる公的サービス申請急増——大半は正当な申請」というテーマとも接続する。市民側の申請支援だけでなく、職員側の判断支援にAIを使うことで、結果的に「制度はあるが手続きの煩雑さで市民が権利を行使できていない」ケース(本市の児童手当誤案内相談のような事案)を減らせるのではないか。

出典:国産生成AIが行政窓口の判断をサポート。ソフトバンクが藤枝市で「Sarashina」を活用したナレッジ検索システムを実証(ソフトバンクニュース)


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地方行政トレンド 2026年 第36週

【最重要】横須賀市の生成AI全庁導入 — 削減見込22,700時間に対し実削減22,800時間

抜粋(3行要約は準備中)
  • •ジチタイワークス主催セミナー(2026年6月5日、自治体職員限定・申込232名)のDay2レポートより、横須賀市デジタル・ガバメント推進室 太田耕平部長の講演。極めて具体性が高く、本市への質問材料として今週最良のソース。
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11.【最重要】横須賀市の生成AI全庁導入 — 削減見込22,700時間に対し実削減22,800時間

ジチタイワークス主催セミナー(2026年6月5日、自治体職員限定・申込232名)のDay2レポートより、横須賀市デジタル・ガバメント推進室 太田耕平部長の講演。極めて具体性が高く、本市への質問材料として今週最良のソース。

数字と手法:

  • 令和5年3月29日の市長指示から1か月足らずの4月20日に全庁活用を開始(全国の自治体に先駆けて)
  • 利用量は開始当初の月2,000万トークンから、現在は月1億トークンに達する月も(ファイル添付を除く純テキスト)
  • 当初見込みの年間業務削減22,700時間に対し、実際の時間外勤務削減は22,800時間とほぼ一致
  • 幹部の説得は資料ではなくその場での実演デモ(市長の過去発言を読み込ませた市長ボット)で突破=「百聞は一デモにしかず」
  • 定着策:40〜50代の管理職層をターゲットに内部広報誌「ChatGPT通信」を創刊し毎週プロンプトを配信。職員がチャットボットにハルシネーションを起こさせようと挑む「ほこたて対決」など「まじめにふざける」空気づくり
  • 一部部署からの限定利用ではなく全庁導入を選んだのは、部署を超えて教え合う文化を生むため

直面している2つの壁(ここが最も示唆的):

  1. 市民向けサービスのハルシネーションの壁 — 「傾聴AI」は悩みを聴き寄り添うためのものと案内しているが、住民は具体的な行政手続きの答えを求めて質問してしまい、曖昧な回答で低評価を受ける
  2. 内部向けの三層分離の限界 — 採用しているαモデルのセキュリティ構成では、インターネット側の最新AIから内部ファイルサーバーへシームレスにアクセスできず、業務全体を覆う基盤にならない。この壁を越えるため全庁業務基盤のGoogle Workspaceへの移行に着手(背景に、GIGAスクール構想でクラウドを使いこなして育った世代が2029年4月に入庁するという節目)

議会質問案(今週の目玉):

「横須賀市は令和5年4月、市長指示から1か月足らずで生成AIの全庁活用を開始し、当初見込んだ年間削減22,700時間に対して実際の時間外勤務削減が22,800時間と、ほぼ見込みどおりの効果を検証しています。本市の生成AI活用について、一つ、導入時に設定した年間削減時間の目標値、二つ、その達成状況の検証結果、三つ、月間の利用量(トークン数または利用職員数・利用回数)の推移を、それぞれ具体的な数字でお示しいただきたい。」

「横須賀市は、インターネット側の生成AIから内部のファイルサーバーへアクセスできない『三層分離の壁』により、生成AIが業務全体の基盤になり得ないと課題を明示し、全庁業務基盤そのものの刷新に着手しました。本市においても、過去の行政文書を参照させた高度な文書作成へのニーズは同様にあると考えます。本市の生成AI環境は三層分離のどのモデルを採用し、庁内文書の参照はどこまで可能か。またこの制約を解消する構想を持っているか伺います。」

「横須賀市は市民向けの『傾聴AI』について、手続きの正解を示すものではないと案内しているにもかかわらず、住民が具体的な手続きの答えを求めてしまい低評価につながる、というハルシネーションの壁を率直に公表しています。本市が市民向けにAIを用いたサービスを提供する場合、誤った回答が市民の不利益につながらないよう、どのような線引きと責任の所在を定めるか伺います。」

「横須賀市は、管理職層向けの内部広報誌を毎週発行し、職員が自らAIの限界を試す企画を行うなど、『使われ続ける仕掛け』を意識的に作っています。本市には、生成AIを導入部署任せにせず全庁に定着させるための継続的な仕掛けがあるか伺います。」

12. 千代田区のギフトカード給付 — 10人体制の業務が兼務2人で完結、約7万枚を15日間で配付

東京都千代田区が令和7年7月・令和8年4月の2度にわたり、全区民にVisaギフトカード(第1弾5,000円相当/第2弾1万円相当)を給付。国内約750万店舗で使えるプリペイド型で、令和8年6月時点で全国60自治体が採用。

  • 職員負担: コロナ禍の現金給付では専属4人+応援数人の約10人体制だったが、本事業は兼務2人で対応可能に
  • スピード: 12月末の臨時議会可決から4月頭の配送開始まで3か月、約7万枚を約15日間で全区民に配付
  • 住民の受け止め: 「給付方法はカードで問題ない」が54%
  • 議会対応: 現金給付では示せない消化率・区内利用状況のデータを議会に提示でき、それが後押しになった

※ 本記事は事業者提供のPR記事である点に留意。

議会質問案:

「物価高騰対策等の給付事業について、本市は主に現金振込によっていますが、東京都千代田区はギフトカードによる申請不要の郵送給付を2度実施し、コロナ禍に約10人を要した体制を兼務2人で完結させ、全区民約7万枚を約15日間で配付しています。加えて、消化率や市内でどの程度使われたかというデータを議会に示せる点を効果として挙げています。本市においても、給付手法の選択肢としてギフトカード等の非現金手法を検討したことがあるか。検討していない場合、現行の現金給付における1件あたりの事務コストと給付までの所要日数をどう把握しているか伺います。」

13. 名古屋市の非常時通信改革 — 約500カ所に1,000台以上のモバイル端末を配備

名古屋市が従来の移動系デジタル防災行政無線を刷新し、モバイル通信ベースの公共安全モバイルサービスを採用。本庁・16区役所・6支所に加え、災害救助地区本部となる小学校、医療救護所となる中学校、消防署、防災関係機関など約500カ所に1,000台以上を配備。音声・FAX中心では画像・動画・位置情報を含む被災状況の共有に限界があったこと、機器の製造停止・販売終了への対応が背景。段階的な検証と研修を重ねて大規模配備を進めた点が特徴。

※ 本記事は通信事業者の提供情報(広告記事)である点に留意。

議会質問案:

「名古屋市は、音声とFAXが中心であった防災行政無線では画像・動画・位置情報を含む被災状況の共有に限界があるとして、約500カ所に1,000台以上のモバイル端末を配備する通信基盤の刷新を行いました。本市の災害時通信手段は、避難所や医療救護所からの画像・位置情報の共有にどこまで対応しているか。また、機器の製造停止・販売終了に伴う更新の見通しをどう立てているか伺います。」

14. 地域活性化起業人制度 — 令和7年度は過去最高の1,215人

民間企業のプロ人材を6か月〜3年受け入れる総務省の制度。企業派遣型904人/副業型299人/シニア型12人の計1,215人(令和7年度)と過去最高を記録。企業派遣型は年間上限610万円/人、副業型は合計上限200万円/人の国の支援がある。副業型の勤務要件は「月4日以上かつ月20時間以上、自治体に月1日以上滞在」。

議会質問案:

「総務省の地域活性化起業人制度は、令和7年度に過去最高の1,215人となり、うち副業型が299人を占めています。副業型は月4日・20時間以上の関与で、国から合計200万円を上限に支援を受けられ、常勤職員の定員に影響しません。本市の定員管理計画が目標を上回る職員数となっている状況の中で、DX・生成AI・データ活用といった専門分野に外部のプロ人材を副業型で迎え入れる考えはないか。本市におけるこれまでの地域活性化起業人の受け入れ実績とあわせて伺います。」


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地方行政トレンド 2026年 第35週

岡山市「カスタマーハラスメント防止条例」施行(政令市初)

抜粋(3行要約は準備中)
  • •令和8年3月19日公布、4月1日施行。カスハラ防止の基本理念を定め、「就業者と顧客等が対等な立場で互いを尊重する」ことを条例で明文化。政令指定都市で初めてカスハラ防止に特化した条例を制定した。
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6. 岡山市「カスタマーハラスメント防止条例」施行(政令市初)

令和8年3月19日公布、4月1日施行。カスハラ防止の基本理念を定め、「就業者と顧客等が対等な立場で互いを尊重する」ことを条例で明文化。政令指定都市で初めてカスハラ防止に特化した条例を制定した。

議会質問に使えるネタ:

「本市は『仙台市カスタマーハラスメント対策基本方針』を策定済みですが、法的な行為規範性を持たない『方針』にとどまっています。政令市初のカスハラ防止条例を制定した岡山市の事例を踏まえ、本市においても条例化により実効性を高める考えはあるか伺います。」

市民生活への影響: 窓口職員・公共交通職員等の労働環境保護に直結。顧客側の権利を不当に侵害しない配慮も条例に明記されており、単なる「クレーマー排除」ではない設計思想が参考になる。

7. 福岡市「路上喫煙に関する条例」改正 — 天神・博多駅周辺で全面禁煙化

「人に優しく安全で快適なまち福岡をつくる条例」を令和8年6月18日改正。「路上禁煙地区」(天神・大名地区、博多駅周辺地区)において、従来の「歩きたばこ」のみの規制を「立ち止まっての喫煙も含む全ての喫煙行為」に拡大し、場所も道路から公園・広場に、対象たばこも紙巻のみから加熱式たばこにも拡大した。施行日は未定。

議会質問に使えるネタ:

「河北新報の報道(2025年7月)によれば、本市は全国20政令市の中で唯一、路上喫煙を禁止する条例(罰則を伴う全面規制)を持たない自治体とされています。本市の『歩行喫煙等の防止に関する条例』(平成27年議員提案)は歩行中・自転車走行中の喫煙のみを対象とし、立ち止まっての喫煙や公園での喫煙は規制対象外です。福岡市が規制をさらに強化する中、本市の受動喫煙防止対策の実効性についてどう評価しているか、重点区域の拡大や罰則導入を含めた条例改正の検討状況を伺います。」

市民生活への影響: 受動喫煙防止は市民の健康に直結する論点。仙台駅前・アーケード街等の重点区域では歩行喫煙は禁止済みだが、立ち止まり喫煙・公園喫煙は「マナー」頼みの現状。

8. 北九州市パートナーシップ宣誓制度 — 他都市との相互利用の仕組み

令和元年7月開始(当時全国4例目)。転出入時、宣誓した自治体と転入・転出先の自治体が協定関係にある場合、宣誓書受領証を継続利用または簡素化手続きで再申請できる仕組みを整備している。

仙台市への政策応用: 仙台市のパートナーシップ宣誓制度は令和6年12月10日運用開始(宮城県内初・全国20政令市では最後の導入)。導入から1年弱が経過し、宣誓組数は当初14組(令和7年1月時点)から増加していると見られる。北九州市のような他都市との相互利用協定の有無を確認する価値がある。

議会質問に使えるネタ:

「本市のパートナーシップ宣誓制度は運用開始から間もなく1年を迎えます。宣誓件数の推移と、転出入時に他自治体の受領証を継続利用できる相互利用協定の締結状況について伺います。」


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地方行政トレンド 2026年 第34週

守山市:妊娠中から産後4カ月までカバーする家事支援クーポン

抜粋(3行要約は準備中)
  • •多胎児家庭支援の検討から出発し、「ワンオペ育児」「産後うつ・虐待予防」の観点で対象を妊婦にまで拡大。償還払いではなく事業者発行の紙クーポン方式(1枚1,000円、世帯状況により枚数設定)を採用し、財政部門への説明では先行…
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5. 守山市:妊娠中から産後4カ月までカバーする家事支援クーポン

多胎児家庭支援の検討から出発し、「ワンオペ育児」「産後うつ・虐待予防」の観点で対象を妊婦にまで拡大。償還払いではなく事業者発行の紙クーポン方式(1枚1,000円、世帯状況により枚数設定)を採用し、財政部門への説明では先行自治体の利用率データを根拠に予算化。全国展開する家事代行大手(ダスキン「メリーメイド」)と提携し、令和7年9月開始、令和8年3月末時点で延べ利用75件、交付者の利用率7.4%。

議会質問に使えるネタ:

「本市の産前産後ヘルパー派遣事業について、対象期間を『妊娠中』から利用可能とする自治体が増えています。つわり・切迫早産等で安静が必要な妊婦への支援拡充を検討する考えはあるか伺います。また、償還払いではなくクーポン方式を採用することで利用のハードルを下げている他都市の事例を踏まえ、本市の支払い方式の見直しは検討課題となり得るか、あわせて伺います。」

仙台市への政策応用: 産後うつ・児童虐待予防と紐づけた「予防的」子育て支援という位置づけが、財政当局への説明ロジックとして応用可能。

6. 富士市:財政を漫画でわかりやすく伝える「財政読本」

予算・決算情報を広報紙やウェブで発信してきたが「関心のある人しか見ない」課題に直面。静岡大学の学生と協働し、財政課題の分析からストーリー構成・脚本・コマ割りまでを学生が担当する全編漫画の財政読本を制作。市のシティプロモーション大使を主人公にし、令和7年8月発行後は市内小中学校へ配布、タブレットでも閲覧可能に。社会科だけでなく総合学習・家庭科・数学の授業や市職員研修でも活用されている。

議会質問に使えるネタ:

「本市の財政状況の広報は、市政だより等の紙面制約もあり、関心層以外には届きにくいのが実情です。地元大学と連携し、漫画等の親しみやすい媒体で財政をわかりやすく伝える取り組みを検討してはいかがか伺います。特に小中学校での租税教育・財政教育への活用は、次世代の当事者意識醸成にもつながると考えます。」

市民生活への影響: 財政の「見える化」は行政への信頼醸成に直結。若い世代への波及効果も期待できる。

7. 住宅宿泊事業法(民泊新法)方針転換:「ゼロ日規制」が容認へ

令和8年6月の国方針を受け、同年7月に観光庁が地方公共団体へ技術的助言を通知。従来「実質全面禁止は好ましくない」とされてきたが、生活環境・教育環境・地域コミュニティ維持に支障が生じる合理的理由があれば、特定エリアで年間営業日数を実質ゼロにする「ゼロ日規制」が容認された。あわせて騒音モニター・出入口カメラ等ICT機器導入の義務化も運用として追認。新宿区・名古屋市・京都市・北海道など上乗せ条例の先行事例あり。

議会質問に使えるネタ:

「令和8年7月の観光庁通知により、住居専用地域等で民泊の『ゼロ日規制』を条例で導入することが可能になりました。本市における民泊の届出状況・苦情相談件数を踏まえ、上乗せ条例の必要性を検証する考えはあるか伺います。あわせて、インバウンド需要の受け皿としての民泊活用と、住環境保全のバランスをどう図るか、市の基本的な考え方を伺います。」

市民生活への影響: 上記②の東北大学AO入試の宿泊確保問題とも関連し、「観光・宿泊需要の受け皿づくり」と「住環境保全」という一見相反する2つの政策課題を同時に扱える論点。


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地方行政トレンド 2026年 第17週

生成AI「源内」:政府が全省庁展開へ(2026年度〜)

抜粋(3行要約は準備中)
  • •デジタル庁が開発した政府向け生成AI「源内」が2026年度から希望省庁へ本格展開。市区町村の30%がすでに生成AI導入済み、実証・導入予定含め51%に達する。
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3. 生成AI「源内」:政府が全省庁展開へ(2026年度〜)

デジタル庁が開発した政府向け生成AI「源内」が2026年度から希望省庁へ本格展開。市区町村の30%がすでに生成AI導入済み、実証・導入予定含め51%に達する。

議会質問ネタ:

「仙台市における生成AI導入の現状と今後の計画について伺います。都道府県の87%、指定都市の90%がすでに導入済みである中、仙台市として庁内業務の効率化・市民サービス向上にどう活用していくのか、具体的なロードマップをお示しください。」

4. 北海道当別町:議事録作成時間を4分の1に短縮(AI活用)

議事録作成に生成AIを導入し、従来比4分の1の時間で作成可能に。静岡県湖西市では議会答弁書の作成時間を3分の1に圧縮。仙台市での応用可能性が高い。

議会質問ネタ:

「仙台市議会・仙台市役所において、AI活用による議事録・答弁書作成の効率化を検討されているか伺います。他自治体では大幅な時間短縮が実証されており、職員の負担軽減と業務品質向上の観点から早急な検討が必要と考えます。」


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