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議会ウォッチ 2026-01-21

避難所の3.5㎡、確保は「1週間後」でいいのか ── 発災48時間の攻防

#防災#避難所
3行でわかる要点
  • 国際基準に沿った1人3.5平方メートルの居住スペース。市の想定は「おおむね数日から1週間程度」でした。最大避難者数が出るのは発災の翌日という事実を突きつけ、初動からの確保を求めました。

竹中の質問

避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針では、スフィア基準に沿って最低3.5平方メートルの居住スペースを確保するとされています。ここに「一定期間の避難生活が必要となる際は」とありますが、これは発災後おおむね何日目頃を指しているのでしょうか。

(「おおむね数日から1週間程度」との答弁を受けて)その「数日から1週間」というところが、どうもよく分かりません。数日というのは6日なのか7日なのか。私のイメージでは24時間後なのか48時間後なのかという感覚なのですが、48時間ぐらいと考えてよろしいのでしょうか。

ここが曖昧だと問題です。1週間後に3.5平方メートルを確保しますと言われても、ほとんど意味をなさないと考えます。資料にある10万6000人が収容可能という数字は最大避難者数と思われますが、これは何日目の避難所の状況だったでしょうか。

(「東日本大震災の最大避難者数10万6000人は発災の翌日」との答弁を受けて)翌日なんです。私も実は被災して、3月11日その日から民間の避難所運営に入りましたのでよく分かります。初日も大混乱でしたが、最大になったのは2日目だったと思います。3日目、4日目とどんどんいなくなっていき、1週間たったら10分の1ぐらいに減っていたと思います。やはり2日目ぐらいを想定していないと駄目なのではないでしょうか。一定期間が経過するまで環境改善を後回しにするという考え方では、市民の命を守ることができないと考えます。

国が示すスフィア基準の想定も、避難所の初期のことを指しているのであって、かなり落ち着いた1週間後を想定しているのではないと感じています。令和6年12月に内閣府が出した「避難所運営と避難生活支援のためのガイドライン」には、避難所では一旦被災者が流入して場所取りが始まってしまうと、その人たちを再び再配置することが大変難しいと書かれており、最初から世帯ごとのエリアを設けるなどの配慮をすべきとされています。つまり、数日後どころか最初の段階から3.5平方メートルを示しましょうというのがガイドラインなのです。大変なことですので絶対にやれと申し上げるのは難しいのですが、それを念頭に入れた形で進めていただきたいと思います。

また、市はスペース確保の手段として、避難者の多い避難所から少ない避難所へ移動させる「平準化」を挙げておられました。しかし、余震の恐怖、道路状況の悪化、そして心身ともに疲弊し切った避難者や職員に、大規模な移動調整を強いるのは非現実的ではないでしょうか。誰がどのように安全を担保しながら移動させるのか、具体的な運用案を伺います。

関連して伺います。発達障害・精神障害をお持ちの方やそのご家族が、一般避難所で「うるさい」などといった冷ややかな視線や圧迫を受け、身を縮める思いで過ごされている現実がございます。現在は一般避難所を経由して福祉避難所へ移る流れが基本となっており、極限状態の中で新たな避難先を自力で探し移動することは困難を極めます。障害のある方が最初から安心して避難できるよう、一般避難所を介さずに福祉避難所へ直接避難できる体制を、事前登録制などを活用してもっと抜本的に拡充すべきではないでしょうか。

避難所を設置するのは自治体とされており、実際に運営に当たるのは市職員や町内会の方々です。ご自身も被災者でありながら、ご家族の安否も分からぬまま運営に当たっていただいている。現場の善意に頼り切った現行の運営体制には限界があるのではないでしょうか。

イタリアの避難所では、外から特別チームがやってきてテントを張り、仕切りを造り、温かい食堂を用意してワインまで提供すると報道されています。一方で日本の避難所は何十年、何百年と変わらず、東日本大震災の教訓があるにもかかわらず、能登半島地震でも同じような雑魚寝が発生しています。

確かに、24時間・48時間の初動を担うのは駆けつけた職員と町内会の皆様であり、そこは大混乱で難しい側面があると思います。ただ、私も当時を思い出すと、48時間も運営し続けると本当に限界を迎え、疲れ果ててしまうのです。ですから、48時間頃を目安に、しっかりと外部が引き受けられる体制が、今後の日本の避難所運営の在り方として重要になってくるのではないかと思います。現在、避難所の運営は自治体とされていますが、防災庁設置を機に、48時間以後は国がある程度責任を持つという考え方もあってよいのではないでしょうか。ご所見を伺います。

市の答弁

防災・減災部長

避難所における生活環境の向上には居住スペースの確保は重要であり、早期に1人当たり3.5平方メートルのスペースを確保すべきと認識している。指定避難所のみで受入れが困難な場合は市民センター等の補助避難所を活用することとなるが、なお不足する際には避難者数が少ない別の地域へ移動していただくなどの平準化を図ることとしており、避難者数の管理や平準化の調整は本市が行う予定である。このような調整には一定の期間が必要と考えており、平準化のタイミングとしては、おおむね数日から1週間程度が一つの目安と考えている。

防災計画課長

東日本大震災の最大避難者数10万6000人は、発災の翌日の数字である。

災害発生直後は直接死を防ぐことが何より重要であり、発災後3日程度は人命救助や安否確認及び自宅の安全確認等を優先して実施する必要がある。このため、本市の地域防災計画の基本的なタイムラインでは、発災後3日程度を目安に避難者の生活実態の把握等を行うこととしている。一方で、災害関連死を防ぐためには避難所の生活環境の改善は大変重要であることから、必ずしも3日程度待つということではなく、災害の状況に応じて早期に避難所の生活環境を改善するよう迅速な対応に努めてまいりたい。

避難者の移動に際しては、道路状況等の安全確保のほか、避難者それぞれの事情や意向を確認する必要もあり、地域団体の皆様や避難者の方々と丁寧に調整する必要があることから、本市が調整することになると考えている。自ら移動可能であればご自身で移動していただき、長距離で困難な場合は交通局や民間輸送機関の協力を得て車両等による移動手段を確保することとしている。

要配慮者の避難については、あらかじめ調整を行った施設へ直接避難が可能な指定福祉避難所の指定を今年度より進めている。指定に当たっては災害リスク等に応じた一定の基準のほか、施設側のご理解・ご協力が必要なことから、健康福祉局と連携の上、引き続き指定施設の拡充に努めてまいりたい。

東日本大震災の教訓により、本市では平成26年に仙台市業務継続計画を策定している。職員は家族の安全確保や安否確認を行ってから参集することとしており、一定数の職員が参集不可能になることを見込んだ上で避難所運営を含めた災害対応業務を実行する計画となっている。マンパワーが不足した際には庁内の応援体制に加え、他都市からの応援を受けることを仙台市受援計画で定めており、現場に過度な負担がかからないよう取り組んでまいりたい。

指定避難所は災害対策基本法に基づき市町村が指定して運営するものだが、国においても仙台市をはじめ全国に災害備蓄拠点を整備して避難所支援体制の強化を図っている。また、国は災害対応の司令塔として防災庁の設置を進めており、被災地と緊密なコミュニケーションによる支援ニーズの把握等を行うこととされていることから、本市においても国としっかりと連携し、避難所の運営や生活環境の改善に取り組んでまいりたい。

この記事は、仙台市議会の議事録をもとに要点をまとめたものです。実際の発言全文は議会ウォッチでご確認ください。

一次情報:2026-01-21 総務財政協議会

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