仙台の地下避難施設カバー率はわずか3.7% ── 核シェルター普及率0.02%の日本で何ができるか
- •弾道ミサイル飛来時に頼る「緊急一時避難施設」。人口カバー率は120%を達成した一方、より安心感のある地下施設だけで見るとわずか3.7%にとどまることが分かりました。新本庁舎・勾当台公園地下駐車場の活用や備蓄のあり方を市に質しました。
竹中の質問
緊急一時避難施設について伺いました。令和4年第4回定例会でも同じテーマで質問しており、昨今の安全保障環境が一層厳しさを増す中、改めて取り上げました。我が党としては、自衛権の行使はあくまで憲法第9条の専守防衛の範囲内で必要最小限にとどめるべきであり、反撃能力を使う事態を避けるためにも対話による解決を重ねる平和外交を基本と考えている、との立場を前置きした上で、現実に宮城の上空をミサイルが通過する事態もあり市民の不安は小さくないとして質問しました。
国が令和7年度末までの目標としている人口カバー率100%に対し、本市が120%を達成したことに敬意を表しつつ、体育館や窓ガラスの多い学校施設などの「堅牢な建物」で本当にミサイル攻撃から安全が確保できるのか、核攻撃であれば到底防げないのではないかと、市の認識を尋ねました。
答弁を受け、地下施設の方がより安心感があるとの立場から、地下鉄駅舎・地下道・地下駐輪場等に限定した場合の人口カバー率を質問。将来整備される新本庁舎の地下階に緊急一時避難施設としての機能を持たせる想定があるか、指定施設に含まれる「地下駐車場」が具体的にどこを指すか、新本庁舎地下階と地下駐車場を一体的に結び避難誘導できる構造になっているかを、順に確認しました。
緊急一時避難施設の多くが2〜3時間程度の短時間避難を想定している点について、実際にミサイルが撃ち込まれた後、そう簡単に外に出られる状況ではないとの考えから、せめて一晩分の飲料水や簡易トイレなどの備蓄を検討すべきではないかと提案しました。
最後に、日本核シェルター協会の調査による各国の核シェルター普及率(スイス・イスラエル100%、ノルウェー98%、アメリカ82%、ロシア78%、イギリス67%、シンガポール54%、韓国300%)と、日本のわずか0.02%という数字を示し、国・県・民間事業者と連携した実効性ある避難施設整備と市民の安全確保にどう取り組むか、局長に見解を求めました。
市の答弁
危機対策課長
緊急一時避難施設は、地上の場合コンクリート造りの堅牢な建築物であることが国から示されており、弾道ミサイル等の着弾による爆風などを一時的に避けることが可能な施設である。学校施設等もこうした基準を満たしている。弾道ミサイル飛来時の避難行動は、屋外なら近くの建物や地下へ、近くに建物がなければ地面に伏せて頭部を守る、屋内なら窓から離れるか窓のない部屋へ避難することとしており、こうした避難行動の周知啓発を引き続き図っていく。
現在指定している地下施設は地下鉄の各駅舎など38施設で、想定収容人員は4万600人、人口カバー率は3.7%である。
緊急一時避難施設は爆風等から2時間程度の短時間、一時的に避難するための施設であり、長期の避難を想定していないことから、備蓄物資の整備は指定の要件としていない。
危機管理局次長兼危機管理部長
新本庁舎の地下階は、担当部署から公共交通機関等のアクセス面を考慮した整備を行うと伺っており、市中心部の一定規模の地下空間を緊急一時避難施設に活用することは大変有効であると考えている。今後、所管の財政局と協議を進めていく。
本庁舎整備室長
新本庁舎ではアクセスしやすい庁舎を目指し、地下鉄やバス、自動車など様々な交通手段で来庁される方々を想定した動線を整備する計画である。具体的には、自動車で来庁される方の利便性を考慮し、市民広場の地下にある勾当台公園地下駐車場と新本庁舎地下1階の駐車場を接続し、地上に出ることなく庁舎に入れる計画としている。
危機管理局長
緊急一時避難施設の考え方は、国において事態の深刻度や地理的特性に応じ段階的に整備が進められており、特に武力攻撃を想定した避難施設の確保については、現在の国の防衛方針では南西地域が重視されている。先島諸島の5市町村では、短時間避難を想定した緊急一時避難施設ではなく、一定期間避難が可能で堅牢な「特定臨時避難施設」を国主導で整備している。本市を含むそれ以外の地域は、基本的には弾道ミサイル等による短時間の攻撃等を主に想定した緊急一時避難施設を整備することとしている。ただし本市は東北の中枢都市として人口が集中していることもあり、国からは緊急一時避難施設の中でも重点取組分野施設として地下施設の確保が特に求められている。今後、地下駅舎などJRとの協力も含め、地下施設・地下駐車場等の確保について、指定に向けさらに取り組んでいく。