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2026-03-03

竹中の全発言と、市の答弁 ・ 令和8年度 予算等審査特別委員会(第7日目) 本文

議会ウォッチ 2026-03-03
抜粋(3行要約は準備中)
  • ◯竹中栄雄委員  新規事業、津波避難行動シミュレーションの予算について伺ってまいります。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  新規事業、津波避難行動シミュレーションの予算について伺ってまいります。
私は、これまでも仙台防災枠組の名を冠する本市の一律に原則徒歩という津波避難の在り方について、このままでよいのかと疑問を呈し、机上の空論に陥らないよう質問を重ねてまいりました。その中で起きた能登半島地震でも車両避難が多く、カムチャッカ半島地震の津波警報でも、石巻市において大渋滞が発生しております。自治体によっては、一律に原則等の見直しが図られてきているのであります。
今般、本市は、2026年度予算に新たな津波避難行動シミュレーションを計上されました。避難計画の不断の見直しをされることに評価をし、敬意を表するものであります。
今回のシミュレーションはどのような手法で行われるのか。これまでに行われたシミュレーションとはどのような違いがあると想定されるか、お伺いいたします。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  東日本大震災後の平成25年に実施した避難行動シミュレーションでは、専門家の意見を伺いながら、季節や時間帯、避難手段等の諸条件を設定して実施いたしました。

新たなシミュレーションではこのような手法を基本としつつ、最新の津波浸水想定区域や道路の状況等を踏まえ、また、人流データなども活用しながら、より精度の高いものとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  シミュレーションに当たりまして、どういう考え方でシミュレーションするかが大事と考えております。津波避難における原則徒歩の方針について、最も根本である憲法の観点から、御当局の御認識を伺います。
まず、憲法第25条が保障する生存権についてであります。
行政は渋滞するから車を使うな、と言いますが、高齢者、障害者、乳幼児を抱えた御家族、あるいは吹雪や、今日もなるかもしれません大雪、極寒の夜間において、徒歩で避難することは、死を意味する場合があります。車を使えば安全な場所に逃げ延びることができる可能性があるにもかかわらず、行政が一律に徒歩避難を原則とし、それを強いることは、市民の生きる権利、生存権を脅かす可能性があるのではないかと思うのですが、御当局の基本認識を伺います。

◯防災・減災部長

◯防災・減災部長  平成25年の避難行動シミュレーションにおいては、要配慮者とその支援者以外の方が自動車で避難した場合、津波到達までに避難が間に合わないという結果になったことを踏まえ、本市では、原則徒歩で避難いただくこととしております。

何よりも命を守る避難行動が重要でございますことから、こういった趣旨を御理解いただけるよう、これまでも周知啓発に努めてきたところでございます。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  またもう一つ、憲法第29条には財産権があります。市民にとってマイカーは生活の足であると同時に、数百万円単位の高いローンを組んで購入した、極めて重要な財産でございます。行政は避難訓練等で車を置いて逃げろと指導しますが、それは、市民に対し高額な財産を津波に流されても諦めろと強要していることにほかなりません。ローンだけが残り、その後の生活再建が絶望的になるという現実の恐怖を前にして、車を置いて逃げるという行動を取れないというのが人間の当然の心理とも言えます。行政の指導によって財産権を侵害する可能性について、当局はどのように認識をしているか伺います。

◯防災・減災部長

◯防災・減災部長  先ほどの繰り返しになりますが、市民の皆様が限られた時間の中で津波避難を完了するため、平成25年のシミュレーションに基づき徒歩避難を基本とし、自動車の利用は歩行が困難な要配慮者等に限定しているところです。

国の指針においても津波災害からの避難方法は原則徒歩としていることから、当該指針とも合致している考えであり、避難される全ての方の命を守るための適切な対応と考えております。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  それで逃げられれば本当に私もいいと思うんですけれども、やはり、ただ、その原則徒歩だからと言い続ければ、それに市民が従って渋滞が消えると本気で信じているのかどうか、私は疑うところであります。やはり車の避難が、その場所で、その時間帯によって、その気候によって、様々シチュエーションが変わってくるわけであります。本来、行政がなすべきことは、財産権を制限することではなく、可能な限り市民の命も財産も守る仕組みづくりをすることではないでしょうか。命も財産も守るためには、車で逃げるべき人々と車で逃げたい心理が働く人々を想定する必要があると考えます。
車で逃げるべき人とは、先ほども言いましたが、一つ目には、高齢者、障害者、乳幼児を抱える御家族など要支援者であります。これを明確に明記すべきですし、一応されております。これを身体的要因ということにいたします。そして、二つ目には、近くに高い建物がない地域に住む方々です。これは地理的な要因と言えると思います。また、三つ目には、先ほども言いました、寒い時期、極寒の時期、積雪時、豪雨のとき、夜間など、車で避難せざるを得ない方々がいると思います。これはその時々で対象者が変わるわけであり、環境的要因と言えると思います。気候等によっては大きく膨れ上がる可能性があると思います。これがまさに車両避難が、その方々は優先されるべき方々だと私は思いますし、明確な立て分けが必要だと考えます。
もう一方で、車で逃げたい心理が働く人々も想定をしなくてはならないと考えます。例えば、大切な人を迎えに行く方々。これは、良いか悪いかは別として、大震災のときはかなり多くいらっしゃいました。大切な方を迎えに行ってしまう方。また、車を大事と、先ほども言いましたが、車を大事と思ってしまう方。そもそも津波で車で逃げてはいけないという情報を知らなかったという人。ペット同伴で避難するので車でしか逃げられないと考えてしまう方。車で避難したいという心理が働く人々は、様々なシチュエーションで起こります。これらは心理的、社会的要因と言えます。これらも絶対数が少なくないと思われます。
今回のシミュレーションでは、この各要因に基づき、車で逃げる人を明確に区分けし、その車両数が道路容量に対してどれだけの負荷を与えるのか、具体的な検証をすべきと考えますが、御所見を伺います。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  今般のシミュレーションでは、前提条件で一定程度自動車による避難も考慮する予定であり、様々な状況による道路の渋滞等も具体的に再現した上で検証を行ってまいります。

前提条件の設定に当たりましては、季節や個人の身体的状況、避難施設の立地等の条件を考慮するほか、専門家の皆様の意見も伺いながら、有益な検証につなげてまいりたいと存じます。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  非常に大事な視点だと思います。これらを単にわがままや利己的行動と断じることは、憲法が保障する個人の尊厳の観点からも、やはり慎重であるべきと思います。
行政の第一の責務は、市民の多様な生存戦略を否定することではなく、それを包摂し得る極限までのハード整備を追求することであると考えます。例えば、ボトルネックとなる交差点の立体交差化やラウンドアバウトの整備、また、コントラフロー、一方通行の事前計画化などがあるわけであります。また、改めて具体例を挙げますと、震災後に建設された東部復興道路、これは堤防機能を持ちますが、その機能を優先させるために、有事の際は沿岸部から逃れられなくする道路となっているのではないでしょうか。現実にあそこで大渋滞が発生することがどう見積もっても予想されて、ボトルネックになると考えます。改めて、あの東部復興道路は海側から西へ向かってのアンダーパス、立体交差を検討すべきと考えますが、御所見を伺います。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  東部復興道路につきましては、内陸の居住地等を津波から守るため、海面からの高さ7メートルを確保しているかさ上げ道路でございます。

この道路は、最大級の津波にも耐えるため立体交差とせず、水路についてもゲートを設置し、津波が内陸に流入しない構造にしているところでございます。

こうしたことから、現在のところ、東部復興道路に立体交差を導入することは難しいと考えております。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  現実、高速道路の東部道路もちゃんとアンダーパスがあって、しっかりせき止めの機能を果たしているわけですから、しっかり検討していただきたいと私は思います。
その代わりに、当局のほうは、車で逃がさない代わりに避難の丘へ逃げなさいという話であります。私は、これまで津波避難の丘への徒歩避難にも課題があると訴えてまいりました。今般、暑熱対策、物資備蓄のため、備蓄倉庫を建築するとのことであります。こちらにトイレはあるのでしょうか。どのような内容を想定しているのか、お伺いいたします。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  来年度から整備を進める予定の避難の丘の備蓄倉庫につきましては、平家建てを想定しており、屋上部分にも避難できる構造にすることとしております。

また、備蓄物資につきましては、飲料水のほか、暑熱対策としてのネッククーラーや寒さ対策としてのアルミシートに加え、携帯トイレを使用できる環境についても検討を進めているところでございます。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  一応確認なんですけれども、あそこの避難の丘6,400人避難される最大想定なんですが、6,400人分をカバーできる倉庫を造られるということでしょうか。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  倉庫の広さにつきましては、6,400人分のものを備蓄できるようなサイズを考えてございます。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  そうすると、暑熱対策として6,400人はカバーできない想定でしょうか。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  具体的に備蓄物資を入れる量でございますけれども、実際の人の張りつき状況とかを踏まえながら、必要であれば当然6,400人分備蓄していく考えでございます。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  暑熱対策としては6,400人はカバーできない、できる、できないというちょっとお話でした。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  暑熱対策として考えているのが、今の飲料水であるとかネッククーラーという物資で考えてございまして、この中に入って6,400人涼しい状況をつくるとそういった趣旨ではございません。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  分かりました。ありがとうございます。
また、既にボトルネックとなっている六郷地域の避難道路の拡充も、私は訴えてまいりました。シミュレーション結果を見た上で、ハード整備をぎりぎりの限界まで推し進めることを改めて求めてまいります。
その上で、限られた道路幅員で短時間に大量の車を内陸に逃すためには、対向車線を含めた全車線を避難方向にするコントラフローの考え方があります。これはアメリカのハリケーン対策で実績を上げているといいます。本市へのコントラフロー導入について御所見を伺います。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  津波避難時に走行方向を内陸側に限定するコントラフローにつきましては、迅速な避難に資する可能性もある取組と考えますが、車両通行に関わる事項でもあるため、緊急時にも安全に通行していただくためには、国として一定の対応が必要であるものと認識をしております。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  国の対策であると思いますが、BOSAI-TECH、先進都市の仙台なので、本市こそがこういうことを真剣に先例としてやっていただきたいと思います。
やはり最後の最後までハード整備、また、テクノロジーの進化をさせていくことが重要であります。その上で、どうしてもそれでも道路の交通容量の不足に対しては、やはり人々がしっかり認識して、徒歩で歩く選択をさせるべきでもあると思います。その際は、強権的な禁止ではなく、教育や正確な情報提供を通した自発的な行動変容で対応すべきです。避難時の渋滞予測やリアルタイムの浸水リスク情報を市民と共有することが大事だと思います。情報の非対称性というか、この格差を解消することで、市民自らが、今は徒歩のほうが安全だと納得して判断できる環境を整える。このような市民の知性と自己決定を信頼したソフト対策こそが、民主主義国家における防災の在り方と考えます。納得した徒歩避難行動ができるような情報提供と啓発をどのようにしていくか、お伺いいたします。

◯防災計画課長

◯防災計画課長  災害時に市民の皆様に適切な避難行動を取っていただくため、その避難行動の必要性を御理解いただくことは、大変重要と認識しております。

この間、防災・減災アドバイザーによるメディアを介した広報や仙台防災ハザードマップの配布など、様々な手段で周知啓発に取り組んでまいりました。

今般実施予定の津波避難行動シミュレーションにおいては、その結果や避難行動などを動画等により視覚的に分かりやすくお伝えする方法を検討してまいりたいと存じます。

◯竹中栄雄委員

◯竹中栄雄委員  私は、今般のシミュレーションの結果は、本市の津波避難計画の集大成としてまとめていくべき布石となるであろうと思っております。次期総合計画や道路整備の予算編成に直結をさせて、必要なハード整備をためらわずに実行する覚悟があるのか、市長にお伺いいたします。

◯市長

◯市長  本市では、東日本大震災の教訓を踏まえまして、津波の多重防御や津波避難タワーなどの整備に加えまして、避難行動の周知啓発を図るなど、ハード、ソフト両面で津波対策に取り組んでまいりました。

次年度から実施いたします津波避難行動シミュレーションでは、最新の津波浸水想定区域や、沿岸部においてにぎわい創出が図られている状況なども踏まえまして、専門家の知見をいただきながら検討を行い、本市の津波対策を強化していくことで、市民の皆様の安心・安全の確保を図ってまいりたいと存じます。


出典:仙台市議会会議録検索システム(竹中栄雄議員の発言と、それに対する当局側の答弁)