- •◯十五番(竹中栄雄)公明党仙台市議団の竹中栄雄です。議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
◯十五番(竹中栄雄)
◯十五番(竹中栄雄)公明党仙台市議団の竹中栄雄です。議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
初めに、持続可能な仙台の未来を創るフューチャー・デザインについて伺います。
フューチャー・デザインは、筑波大学、大阪大学、一橋大学などで教授を歴任し、現在、京都先端科学大学で教鞭を執られている西條辰義教授らが提唱し、極めて科学的かつ学術的と言われる政策形成のアプローチであります。さらに、財務省の財政制度等審議会がまとめた中では、将来世代への責任を果たすための方策としてフューチャー・デザインが明確に取り上げられております。
日本は、人口減少、少子高齢化、そして公共施設の老朽化といった長期的な視点が不可欠な課題に直面しております。しかし、現代の社会システムではどうしても今生きている私たちの利益を優先してしまいがちであり、まだ見ぬ将来世代の利益を損なってしまう、将来失敗を引き起こす構造的な欠陥があるとも言われております。
私たちは通常、現在の課題から未来を考えますが、これでは現状の延長線上の発想にとどまってしまいます。フューチャー・デザインとは、現世代が仮想将来世代、例えば二〇六〇年の住民になり切って未来の時点から現在を振り返り、意思決定を行う手法です。あえて仮想将来世代という役割を演じることで、近視眼的な視点を脱却し、将来世代の利益を代弁して、現在の意思決定に変化をもたらすことができるとの考えであります。
本市として、現在の政策決定プロセスにおいて、将来世代の声が反映されにくいという構造的な課題をどのように認識されておられるか、また、人間の思考の癖を補正し、将来世代の視点を導入するフューチャー・デザインの概念についてどのような御所見をお持ちか、伺います。
岩手県矢巾町は、自治体として全国で初めてフューチャー・デザインを導入した先進地です。特に印象的なのが水道事業の事例です。老朽化する水道インフラの維持について、住民参加のワークショップを行った際、現在の住民としてのグループは料金の値下げを要望いたしました。しかし、二〇六〇年の住民になり切った仮想将来世代グループは、全く逆の結論を出しました。将来の自分たちや子孫にぼろぼろの水道管を残すのかと考え、将来のために、今は水道料金を値上げしてでも管路を更新すべきだと提案したのです。この結果、現世代もそれに納得し、実際に料金改定が実現いたしました。
また、実験においても、仮想将来世代を導入したグループは、そうでないグループに比べて、持続可能な選択肢を選ぶ割合が約二倍、二八%から六〇%に高まったというデータも示されております。このように、仮想将来世代という仕組みを取り入れることで、住民が現在の利益よりも未来への責任を最優先するような行動変容が起き、合意形成が促進されるのであります。
従来の積み上げ型の議論をフォアキャスティングといい、それではどうしても現在の予算や制約条件に縛られ、対症療法的な解決策になりがちです。矢巾町の事例では、現世代グループが課題解決型の思考で悲観的になりがちだったのに対し、仮想将来世代グループは未来のありたい姿を先に描き、そこから逆算して現在なすべきことを考えるバックキャスティングの考え方で、地域の資源や本来の価値を見直す長所を伸ばす思考となり、独創的で創造的な提案が多くなされたと報告がなされております。
本市においても、長期的な視点が必要な分野においてバックキャスティングのアプローチが不可欠です。既存の延長線上にはない、こういう考え方を取り入れ、施策を進めていくべきと考えますが、御所見を伺います。
これまで本市でも、市役所本庁舎建替事業においては、低層部の在り方を市民と共に考えるフューチャーセッションが行われております。開かれた市政運営として高く評価するものであります。これはどのような取組であったのか、担当局に伺います。
しかしながら、フューチャー・デザインの真骨頂は、一過性のイベントにとどまることではなく、意思決定のプロセスそのものに将来世代の視点を組み込み、制度として定着させることにあります。矢巾町では、財政課内に設置した未来戦略室を未来戦略課へと発展させ、総合計画や予算編成といった市政の背骨に日常的に将来の視点を介在させる体制を構築いたしました。国においても、予算編成プロセスにおける仮想将来世代チームのチェック機能導入が議論されるなど、将来失敗を防ぐための新たなガバナンスが求められております。
本市においても、個別の施策を超えた全庁的な仕組みとして、政策形成のプロセスへの制度的なフューチャー・デザインの導入を検討すべきと考えますが、本市の組織運営をつかさどる藤本副市長の御所見をお伺いします。
次に、かつてない逆風の中にあるジャイアントパンダ誘致事業について、あえて火中の栗を拾う覚悟で質問をいたします。
御承知のとおり、現在の情勢は極めて厳しいです。日中関係は緊張状態にあり、中国側は強硬な姿勢を崩しておりません。本市においても、長年支援を表明していたSMILE─UP.社との連携が本年二月に終了し、資金面での計画見直しも迫られております。議会内外からも、中国にこびるな、計画を白紙に戻すべきだという厳しい声があることも重々承知をしております。しかし、政治の雲行きだけで未来を閉ざしてよいのでしょうか。外交問題や政治資金の問題で大人が紛糾する中、置き去りにされているのは、主役であるはずのこどもたちの声です。私どもが独自に市内の小中高生及び若者を対象に行ったアンケートでは、実に九割近くが仙台にパンダが来てくれたらうれしいと回答しています。これが曇りない純粋な未来の声です。
そもそも、なぜ仙台市がパンダ誘致に手を挙げたのか。そのきっかけは、今から十五年前、二〇一一年五月、震災から間もない被災地を、当時の中国、温家宝首相が訪れました。首相は、被災地でこどもたちにパンダの縫いぐるみを贈り、一人一人を励まされました。これに深く感激した一人の小学生が感謝の手紙をつづったところ、後日、首相本人から温かい返信が届いた。そのエピソードを受けて、当時の奥山市長が誘致に手を挙げたと伺っております。つまり、この事業の主役は、政治家でもなければ外交官でもない、最初から最後まで常にこどもたちなのであります。
歴史の時計の針を数千年単位で巻き戻せば、日中の交流史はお互いを尊敬し合う関係にありました。現在の対立は、まばたきする間の出来事にすぎないかもしれません。外交関係は、五年、十年という短いスパンではかれるものではありません。将来、国の体制が変化したり、雪解けの時期が訪れたりする可能性は十分にあります。ジャイアントパンダ導入プロジェクト会議から、ただの連絡会議に変わったと伺いました。後ろ向きの印象を受けます。しかしながら、ぜひ次の会議の際には、こどもたちの視点、未来の視点、フューチャー・デザインの観点から話合いをお願いしたいと望むものであります。
政治とは切り離されたパンダという文化交流、学術的交流のパイプを残しておくことが重要と考えます。今は呼べないとしても、将来も呼ばないと今決めてしまう必要はどこにもありません。数千年の歴史的視座に立ち、将来の友好回復のときのために、断念ではなく、選択肢を残しておくべきだと考えますが、高橋副市長の御見解を伺います。
次に、国際センター駅北地区複合施設整備についても、フューチャー・デザインの観点から進めてもらうことを願い、伺います。
先日、全事業費が約六百四十六億円にも上るとの見通しが示されました。発表のたびに膨れ上がる数字に、市民からは、高過ぎる、本当に必要なのかという不安の声が噴出しております。議会内外からも、反対や懸念の声が強まっているのは御承知のとおりであります。私はこれまで、音楽ホールと中心部震災メモリアル施設の複合化を訴え、この事業を推進してきた一人であります。だからこそ、この重大局面において、市民が抱く疑念を払拭し、納得して応援できるだけの明確な説明を引き出す責任があると考えております。
本市は今回、実施設計と施工を並行して進めるECI方式、Early Contractor Involvementを採用するとのことですが、これによって具体的にどの程度の経費削減あるいは工期短縮を見込んでいるのでしょうか。ECI方式は、施工者の技術力を早期に取り入れるメリットがある反面、契約金額の透明性確保が課題となります。単なる業者の言い値にならないためのチェック体制と削減目標についてお伺いいたします。
そもそも、今回示された五百四十八億円という建設費、あるいは関連費を含めた約六百四十六億円という数字は、施工予定者が出した精緻な積算ではありません。行政が先に、備品等を含めれば約六百五十億円あるいは七百億円規模になるというアドバルーンを上げてしまえば、入札に参加する建設業者は、その金額を見て、そこまでは出してもらえるんだと、高止まりした金額で入札してくるおそれがあるのではないでしょうか。このような高額な予測がかえって建設費の高騰を招く呼び水になっていないか、御所見を伺います。
次に、複合化の利点について、コストと価値の両面から伺います。そもそも仙台市は、音楽ホールと震災メモリアルという二つの施設を別々に建設しようとしていました。現在の物価高騰を鑑みれば、中心部震災メモリアル施設単体でも相当な金額になるはずです。複合化によって、共用部の統合や敷地の有効活用などでどれだけのコスト縮減効果が生まれているのか、数字で市民に説明する責任があります。仮に今、この二つの施設を別々の場所にそれぞれ単体で建設したとしたら、それぞれの建設費と用地取得費、そして維持管理費は幾らになると試算されるのか、比較対照となる数字を明確にしてお示しください。
また、コストの足し算、引き算だけでなく、複合化によって高まる価値についても伺います。建設費の数字ばかりが議論されておりますが、私たちは、誰が何をつくるのかという価値に目を向けるべきと考えます。
設計者の藤本壮介氏は、二〇二五年大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーを務め、世界最大級の木造建築、大屋根リングを手がけるなど、今、世界で最も注目される建築家であります。その注目度は、単なる業界内の評判にとどまりません。昨年、森美術館で開催された初の大規模個展、藤本壮介の建築:原初・未来・森には、僅か数か月の会期中に二十万人を超える来場者が詰めかけました。さらに、過去にロンドンやサンパウロなどを巡回した個展では、世界で約三十万人もの動員を記録しております。建築の模型を見るためだけに、これほどの多くの人がお金を払って足を運ぶのです。これは、彼の建築が理屈抜きに人を引きつける圧倒的なデザインの強度とブランド力を持っている何よりの証拠であります。
特筆すべきは、森美術館の個展において、本市の複合施設プロジェクトの巨大模型が万博のリングと並ぶメイン展示として紹介された事実であります。東京で、そして世界で、多くの人々が仙台のこのプロジェクトに既に注目をし、期待を寄せております。完成すれば、建物そのものが世界中から人を呼べる強力な観光資源になると確信いたします。藤本壮介氏による建築物に対して、本市はどのような価値があると認識をしているのか、お伺いいたします。
さらに、藤本壮介氏は「たくさんの/ひとつの響き」を掲げ、多様な活動が混ざり合う空間を提案されております。単に二つの箱をくっつけただけではない、音楽の感動と震災の記憶が共鳴することで生まれる、仙台でしかあり得ない複合化の化学反応の価値、市はどのように評価をしているのか、伺います。また、その価値をどのように市民に伝え、世界からの集客につなげようとしているのか、御所見を伺います。
続いて、建物の寿命とライフサイクルコストについて伺います。私は、過去の議会において、ウィーン楽友協会ホールやミラノのスカラ座を例に挙げ、欧州のホールは数百年使い続けられていると訴えました。建設費が六百億円を超えようとする今、従来の公共施設のように六十年程度で建て替えるような計画では、市民への説明がつきません。私は、少なくとも二百年、三百年と使うことのできる、将来世代に借金ではなく、資産を残すべきだと考えております。基本計画には長寿命化への配慮とありますが、具体的に構造躯体の耐久性として何年を目指しているのでしょうか、お伺いいたします。
また、適切で細やかな修繕や、しっかりとした大規模修繕は、大きく建築寿命を延ばすことができると言われております。しかし、藤本氏の提案にある複雑な吹き抜けなどは、魅力的である反面、メンテナンスの難易度も高いと推察されます。数百年耐え得る構造的な強度をどのように実現するおつもりか、また、時代の変化に合わせて内装や設備を更新できる可変性の分離について、どのような設計思想で臨むのか、お伺いいたします。
次に、運営と財源確保、そして本施設の稼ぐ力についてお伺いいたします。私は、令和二年の予算等審査特別委員会において、長崎スタジアムシティを例に挙げ、民間主導による収益性の高い施設づくりの重要性を指摘いたしました。通常、サッカースタジアムのような大規模施設は、行政が建設する公設で進められるのが一般的です。しかし、長崎市は、あえて民間が建設し運営も行う民設民営という道を選択しました。これは、行政が民間の企業の力を信じ、その知恵とスピード感に未来を託した究極の信頼のあかしであったと言えます。
その結果、開業から僅か一年で四百八十五万人という、人口の十倍を超える驚異的な集客を実現し、単月黒字を達成するなど、行政の常識をはるかに超える成果を収めております。彼らは、試合がない三百四十五日をどう稼ぐかを徹底的に突き詰め、民間ならではの稼ぐ執念で施設に命を吹き込んでおります。
翻って本市は、私がこのプロジェクトを御紹介してからのこの五年間、こうした民間の稼ぐための工夫や黒字化への執念をどれだけ計画に取り込んできたのでしょうか。それを賄う手段として、企業版ふるさと納税やネーミングライツといった従来の手法の検討にとどまっていないでしょうか。本市の音楽ホール・震災メモリアル複合施設は、市が建設し運営を民間に委ねる公設民営が予定されています。しかし、公設という枠組みに縛られるあまり、過度な規制や、最後は税金で補填すればよいという行政の甘えが残るようでは、民間が持つ本来の稼ぐ力は決して引き出せません。長崎の成功事例に学び、たとえ公設という形であっても民間事業が自由な発想で収益を上げられる大胆な規制緩和や、毎日人が押し寄せたくなる仕掛けを設計段階から貪欲に盛り込むべきです。維持管理費を税金で補填するのが当たり前という発想を捨てて、この複合施設単体でも黒字化を目指すぐらいの気概を持って、民間活力を最大限に引き出す戦略を構築すべきと考えますが、御所見をお伺いします。
市長は、本施設を世界に誇れる施設とおっしゃいました。であるならば、中途半端な妥協は許されません。世界中から人が集まり、数百年愛され続ける世界一の拠点をつくるのだという気概が必要です。建設費の高騰を理由に縮小均衡に陥るのではなく、知恵を絞り、民間の力を借り、仙台の未来を開く世界一の希望の拠点を完成させるという市長の決意をお伺いし、私の第一問を終わります。
御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
◯市長(郡和子)
◯市長(郡和子)ただいまの竹中栄雄議員の御質問にお答えをいたします。
複合施設についてのお尋ねにお答えします。世界的評価を受けている藤本壮介氏のおよそ三十年にわたる建築は、一貫して、異なる個の尊重と、それらが共存しながら時につながる場をつくるという理念で、多くの人々の関わりと共鳴から新しい価値を生み出す建築物として設計されております。この複合施設は、災害文化と文化芸術という一見異なるものの交わりの中から、一人一人の価値を尊重し、未来に貢献する仙台ならではの文化を創造する拠点であり、藤本氏には建築という形で具現化いただいたと認識をしております。こうした価値を世界にも広く発信し、市民の皆様にお伝えしていくとともに、運営手法等についても工夫を凝らしながら着実に整備を進めてまいりたいと存じます。
そのほかの御質問につきましては、藤本副市長、高橋副市長並びに関係局長から御答弁申し上げます。
私から以上でございます。
◯副市長(藤本章)
◯副市長(藤本章)フューチャー・デザイン等についての御質問にお答えいたします。本市では、各種計画策定に際し、市民アンケートなどにより意見を幅広く伺う仕組みを設けるとともに、例えば実施計画では将来の目標値を定め、実現に向けた事業を掲げるなど、バックキャスティングの考えも取り入れているところでございます。これらは、現実的で確実性の高い政策形成に資する反面、将来世代の声が反映しにくいといった御指摘もあり、フューチャー・デザインは、長期的な視点を取り込み、自由な未来像を通じ、新しいアイデアを生み出すという大きなメリットがあると認識いたしております。未来を見据えた投資や長期計画策定などにおきましては、将来世代の視点も政策形成に取り入れていくことが重要であり、政策形成のアプローチとしてのフューチャー・デザインの考え方、また、その活用につきまして検討を進め、未来に責任ある行政運営を行ってまいりたいと存じます。
◯副市長(高橋新悦)
◯副市長(高橋新悦)私からは、ジャイアントパンダの誘致についてお答えいたします。ジャイアントパンダはこどもたちの人気が高く、震災からの復興の中で、東北のこどもたちに夢と笑顔を届けたいとの思いの下で誘致に取り組んでまいりました。これまで、中国でのジャイアントパンダ繁殖技術委員会への参加、あるいは飼育や繁殖に向けた情報の収集などにも努めてまいりました。誘致につきましては、国際的な動向などの諸状況を見極めつつ、新たに設置する連絡会議において、情報の共有あるいは課題の整理などを行いながら、今後の取組方も含めて検討を進めてまいります。
以上でございます。
◯財政局長(永渕智大)
◯財政局長(永渕智大)フューチャーセッションについてお答えをいたします。この取組は、新本庁舎建替事業への市民理解の促進と機運醸成を図るため、昨年五月と六月に開催した市民参加型のワークショップでございます。本市からの事業概要説明や専門家の講演に加え、参加者からは、整備後の利活用に関する多様な御意見や期待が活発に寄せられるなど、有意義な場であったと認識をしてございます。今後も、こうした対話の機会を通じて市民の皆様の理解と協力を得ながら、事業を着実かつ計画的に推進してまいります。
以上でございます。
◯文化観光局長(岩城利宏)
◯文化観光局長(岩城利宏)複合施設につきまして、市長がお答えした以外の御質問にお答えいたします。
まず、ECI方式についてでございます。ECI方式によりまして、他都市の事例では二〇%程度の工期短縮、六%から一二%程度のコストの縮減の提案につながったケースがございます。この方式では、公募型プロポーザルにより、コストや工期短縮も含めた技術提案を募り、最も優れた提案を行った事業者を選定し、その上で提案内容が実施設計に適切に反映されるよう、本市も主体的に関わってまいります。また、実施設計の段階でもコンストラクションマネジメントによる第三者視点での確認を行うとともに、実際の工事価格は本市の積算基準に基づき算出いたします。
次に、複合化による効果についてでございます。仮に別々の施設として整備した場合の事業費をお示しすることは難しいところでございますが、複合化によりまして、建設や管理運営の両面で経費の削減が図られるものと認識しております。また、災害文化と文化芸術の交わりによりまして新しい価値を生み出し、国内外から多くの人を引きつける施設となりますことから、複合化の意義、効果は極めて大きいものと考えてございます。
次に、施設の長寿命化等についてでございます。ホール機能を有する市有建築物は、計画的な予防修繕も行いながら八十年継続して使用し、建物の状況等によりましてはそれ以上の利用も想定しております。複合施設におきましても、長く皆様に愛され、多くの人が集う施設となりますよう、日常的な維持管理のほか、将来的な改修なども考慮しながら設計を進めているところでございまして、この施設が長きにわたり様々な価値を創出し続けられるよう、十分に意を用いてまいります。
次に、民間活力の活用についてでございます。まちににぎわいをもたらすことは本施設の重要な役割の一つでございまして、年間を通して多くの人が集う施設を目指してまいります。施設運営におきましては、稼働率を高めることによる収入確保に加え、市内での周遊や消費など、まち全体への経済効果を最大化する視点が重要と考えてございます。新たな価値の創造はもとより、魅力あるコンテンツづくりや発信をどう行っていくかなど、民間の力を効果的に取り入れる手法につきまして引き続き検討してまいります。
以上でございます。
◯十五番(竹中栄雄)
◯十五番(竹中栄雄)御答弁ありがとうございました。今ちょっとお伺いしていて、どうしても分かりにくかったのは、私は一応何年もつのかと、もたせるつもりかというお話をいたしまして、そこについてもう少し明確にお話をしていただきたいなと思いました。
あと、藤本壮介さんの建築の価値はと伺ったんですけれども、何かこう、いいんだろうなという感じは何となく分かるんですけれども、でも市民にとっては実感がしにくいような気がしています。私は本当に数千億円の価値がある。今もうポケモンカード一枚が二十五億円の時代なので、本当にこの建築的価値とか、こういうのはもうとんでもない価値なんだということをしっかりと市民に訴えていただきたいと思いましたので、二つですね、何年もつと思っているのか、もっと明確に言っていただきたいのと、価値をもっと強く言っていただきたいと、この二点よろしくお願いいたします。
◯市長(郡和子)
◯市長(郡和子)それでは、私から藤本壮介氏の建築的な価値について、再度のお尋ねにお答えを申し上げます。
この三十年間にわたる建築は、先ほど御紹介しました異なる個の尊重とそれらが共存しながら時につながる場ということで、大変すばらしいコンセプトの下、これまでも様々な建築物を世に出した方でございます。今、ルーヴル美術館の最終選考がどうなったのか、ちょっと直近で確認をしておりませんけれども、藤本壮介さんは最終メンバーの中に残っております。過日、フランスに参りまして、旅行会社の方とお話をしたときに、藤本壮介さんの話に及びました。そのときに、本市が取り組むこの施設についても高い関心を持っていただけたということもございました。森美術館での展示会でも、相当多くの皆様方が、しかも外国の方々も関心を持って集まって御覧になっておられた姿を私も見ております。そういう意味合いでも、建築物としての価値も相当なものだと思いますし、その中でつくられる仙台市ならではの文化芸術というのも、これもまた大きな社会に、世界に、未来に貢献できるものと捉えております。
以上でございます。
◯文化観光局長(岩城利宏)
◯文化観光局長(岩城利宏)複合施設につきまして、何年もつのかということでのお問合せでございました。
本市の公共施設総合マネジメントプランでは、先ほども申し上げましたけれども、本庁舎、音楽ホール等につきましては、その用途の建物は計画保全年数八十年としております。その状況によってはそれ以上使うこともあるということで、延長を判断することができるとしておりまして、最低でも二十年使用することを原則と承知しています。したがいまして、我々といたしましては、八十年は当然市の方針としてマストだと。さらにそれ以上、例えばその状況にもよりますけれども、最低でも二十年使用することを原則としているとありますので、こうした年数を目指してしっかりとしたものを造り上げていきたいと思っております。
以上でございます。
◯十五番(竹中栄雄)
◯十五番(竹中栄雄)御答弁ありがとうございます。今、八十年という声がありました。ちょっと市長にお伺いしたいと思います。いわゆる公共マネジメントの観点でいくと、八十年以上とはなかなか言いにくいところがあると思うんですが、市長の意気込み、私はこの第一問の中で申し上げているのは、建設への思想というか、哲学というか、そういうお伺いを一問に入れていたと思うんですけれども、市長はどれぐらいもたせたいという思いがあるのかでいいです。そこをぜひお答えしていただきたいと思います。今、藤本壮介建築の価値についてはまた市長から述べていただいて、逆に分かりやすくなったと私は思っています。そういうふうに抽象的ではなくて、もっと具体的にこの価値を市長からどんどんどんどん発信していただけることを望みます。質問は一個で、市長はこの建築物をどのぐらいもたせたいと思っているのか、御決意をお伺いしたいと思います。
◯市長(郡和子)
◯市長(郡和子)災害と音楽との融合、音楽、芸術文化と災害文化の融合ということで申し上げているところですけれども、東日本大震災の記憶を後世に伝えていく上でもとても重要だと思います。日本は大きい災害が頻発をするという、そういう国柄でもあるわけですけれども、だからこそ、このことをしっかり忘れずに伝えていく。それこそ息の長いところを伝えていかなくちゃいけない責務があると思っております。今の時代を生きる私たちだけでなくて、後世に生きる皆さんたちが災害から立ち上がっていく、そのためにも長く長く愛される施設にしていかなければならないと考えているところでございます。
以上です。
出典:仙台市議会会議録検索システム(竹中栄雄議員の発言と、それに対する当局側の答弁)